初日は最強トリオ

年に六度のお楽しみ。今日は大相撲秋場所の初日であった。
相撲好きの父親の影響か、本場所が始まるとどうしても中継を見てしまう。
朝青龍を始めとする外国人力士の台頭、対する日本人力士の巻き返しへの期待といったあたりが
今場所の一般的な見どころであると思う。
言うまでもなく、朝青龍の五連覇、年間最多勝記録の更新、大関陣の奮起、黒海白鵬琴欧州など
若手外国人力士・・・と、注目すべき点は多々あるのだが、ここにある要素を加えるとまた違った愉しみが
増してくる。
北の富士勝昭。この男がいるだけで相撲中継が三倍は面白くなる。
NHKのスポーツ中継といえば民放と比べるとやや地味で落ち着いた印象がある。
プロ野球にしても、民放では逆転ホームランなど出ようものならアナウンサーが絶叫し
大盛り上がりを見せるのに対し、NHKならやや声の張りが増す位のものである。
もちろん相撲中継でも叫び出したり力士名をうんざりする程連呼したりというような盛り上がり方を
するわけではなく、アナウンサーは淡々と与えられた任務をこなす。
北の富士氏はこの、ともすれば単調になりがちな放送に強烈なスパイスを与えてくれるのである。
親方業からも身を退き、相撲協会を離れた為か、忌憚ない解説の連続なのだ。
今日の結びの一番でも、朝青龍に圧倒され敗れた琴光喜に対し「闘志がないですね」と一蹴。
期待通りの「勝昭節」といえよう。
また、忘れちゃならないのが藤井康生アナウンサー。
武双山を敗りインタビューを受けるグルジア出身の黒海に対し発したコメントが
「髭が濃くてまるで悪い山賊のようですね。」
しかしそこは勝昭の方が一枚上手で、
「さっきの土俵入りの時から随分延びましたねぇ。」


ラジオを含め北の富士氏が解説の日は聞き逃せません。