方言調査のために九時少し前に仙台を出発。
窓外には青々とした田んぼや穏やかな海が通り過ぎていく。
生憎の曇り空だったにも拘らず、海水浴場では家族連れや子供たちが短い夏を謳歌するかのように波と戯れていた。
南気仙沼駅に到着したのは十一時ごろ。気仙沼の地を踏むのは初めてだ。
夏祭りが近いようで、駅前には紅白の幕で飾り付けられた小さな櫓が準備されている。
民宿の方にマイクロバスで迎えに来ていただき、調査会場の公民館へ向かう。
今回は面接調査で、インフォーマントの方に会場まで足を運んでいただいて調査する方式だったのだが、やはりというかどうしてもというか、三十分以上早く来てしまう方がいたり、二十分以上経ってもお見えにならないので電話してみたら「聞いてない」と言われてしまったりと一筋縄にはいかなかった。
この日僕が参加した調査は一回だけだったのだが、黙って録音だけしていればいいのかと思っているところに「じゃあここから先はお願いします」と急に任されてテンパってしまった。後でDATで聞きなおすのが恐ろしい。


夜は海辺の民宿でだらーっと過ごす。
鰹がおいしゅうございました。
懇親会では他大学から参加されている先生が同郷であることが判明し、ちょっと盛り上がった。秋には著書が新書として出版されるそうで、本当に楽しみであります。
懇親会がお開きになった後は数人で大貧民大会。みんなコンタクトを外したので眼鏡だらけであった。


そんなこんなで二時過ぎに就寝。