入りも柄も

ゆっくり相撲を見る時間がとれたのでテレビの音を消してラジオを聴きながら観戦。
前半は「私は半袖ですよ」「豪風の太く短い足」「鍋を囲んだんですか」
などの勝昭節にほのぼのとさせられ、結びまでの四番は館内や放送席と一緒に興奮を味わった。
場所前は魁皇の綱取りを朝青龍が阻むか否かに注目が集まったものの、
蓋を開ければその二人の主役を食ってしまう勢いで二人の力士が連日土俵を沸かせている。
魁皇横綱挑戦の陰に隠れながらも万年大関候補からの卒業を期す若乃里と、
勢いに実力が伴ってきた十九歳の白鵬である。
個別に見ればそれぞれの目標に向かってこの場所を闘っているのだが、
やはり世代闘争と見た方が数倍面白い。
最古参の魁皇の後を追うように関脇で足踏みを続ける若乃里、その二人を後目に二十四歳にして相撲界の頂点に君臨する朝青龍
そして安泰と思われた横綱の天下を脅かす同郷の新鋭、白鵬
十一日目の時点で他の三人との対戦を二勝一敗で終えた白鵬が有利と見るのが妥当であろう。
もちろん上位陣の直接対決からも目が離せないし、個人的には魁皇の優勝もまだ諦めていないので応援は続けていくつもりだ。